2-3. 情報教育の現状

学校の情報教育であるが、現在教育課程における情報教育の具体的な見直しが行われている。「情報教育の協力者会議」の報告によれば、これまでの情報活用能力を見直して、今後の初等中等教育段階における情報教育で育成すべき情報活用能力を次のように焦点化し、系統的、体系的な情報教育の目標として位置づけている。
1. 情報活用の実践力
2. 情報の科学的な理解
3. 情報社会に参画する態度
主な見直しの観点は、いままでのプログラミングやハードの操作を中心としていた教育から、コンピュータをひとつの道具として考えること。
コンピュータやネットワークの整備からそれらを活用することを強調していくことなどが挙げられる。情報教育の推進に向けた取り組みはどのように考えられているだろうか。「情報教育の協力者会議」によれば次のような整備が検討されている。
1. ネットワークコンピュータの整備
学校内はネットワーク化し、学校図書館を「学習情報センター」にする。障害児教育においては、障害の種類や程度に応じて情報機器やソフトウェアを整備する。
2. ネットワークの整備
インターネットへの接続を早期に実現する。各都道府県教育センターを教育用ネットワークの拠点として整備する。
3. 教育用ソフトウェアの開発と整備
子どもの興味関心を引きだし、創造性や思考力を育成するソフトウェアを開発する。
4. 指導体制の充実
情報化に対応した現職教員研修を体系化する。研修においては学校のリーダーを養成し、校内研修の充実を図る。また学校においては校長のリーダーシップにより情報化に対応した校内体制をつくる。
5. 学校を支援する体制の整備
各都道府県の教育事務所や教育センターに情報化推進コーディネータなどの支援する人材を配置する。
と、ここまでは国が提案したな内容であるが、現場の人間が何処まで対応できるか、非常に疑問である。1、2のインフラ整備であるが、いずれ高速なインターネット端末が整備されるであろうが、問題はコンテンツ(内容)や何に機材を使うかが重要である。また、3の教育用ソフトの開発にあたっては、低年齢でも使い方次第では非常に効果が現れるものであるが、あくまでも補助的な手段で使う事が重要である。
また、良質なソフトを選ぶことも重要である。
米国の子供ソフトプレイビュー誌 Children Software.com社http://www.childrensoftware.com/
の報告によると、教育ソフトは、現在一年に約800種類ものタイトルに及ぶそうであるが、推奨できるものは、ごくわずかという。日本でもNTTが1973年よりCAIの研究を積み重ねており、約30年の歴史を有しているが、「第一世代」と呼ばれるCAI黎明期に形成された自学自習システムはその普及の機会を得ることができなかった。そして1995年以降、今度はインターネットを利用し、サーバ上に蓄積した教材を学習するシステム「CALAT(キャラット)」が第二世代CAIシステムとして開発され、実証実験を行っていた。
CALATはインターネットによって接続された教育現場がそのコンテンツを求めていたニーズに適合していたが、CALATの上で動くWebベースの教材が未だ不十分であり、大規模なシステムによる本格的な稼動は行われていない。
原因は、やはり、現場との連携プレイの不足であろう。 教育のプロと、開発のプロの橋渡しをする知識が乏しく、ここでも私の推奨するインターネット・リテラシーが必要であることを証明している。