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Internetholic


今後の研究

 アメリカを中心として、インターネット中毒の研究はまだ始まったばかりですが、確実にその成果は一般にも広く知られるようになってきています。我が国においては、既に述べたように、インターネットの学術的研究は全くといっていいほど行われておらず、海外のインターネット中毒に関連する報道は国内でいくつか紹介されていますが、特に国内のインターネット中毒に関連する報道は皆無に等しいのが現状です。

 しかし、昨年の5月に起こった西鉄高速バス乗っ取り事件や、横浜市で起きたハンマー事件では、犯行におよんだ少年(共に17歳)が、かなりのインターネットヘビーユーザーであることがわかり、両少年ともインターネット上の掲示板に犯行予告を書き込むなど、問題あるインターネット使用が、現実世界で悲惨な結果として報告されました。特に西鉄高速バス乗っ取り事件の17歳の少年は、朝晩を問わず連日のように特定の掲示板に来ては、他の参加者と激しい言い争いを繰り返し、「インターネットの掲示板でばかにされた、許せない」と母親に訴えていたようです。これらの事件が、インターネット中毒によって引き起こされたとはいい難いのですが、少なくともインターネットの過度の利用が、犯罪を助長したことは確かであると思います。

 ただ問題点は、メディアの報道は心理学者や精神科医の意見などが中心的に行われ、このような事件が起こった場合、依存ばかりが注目され、肝心な家庭内問題が軽視されがちなことであります。インターネットはあくまでも、犯罪の原因ではなく、言わば道具の間違った使い方であった事を伝えるべきなのであります。

 今後、心理学者や精神科医が、どこまでインターネットに精通できるか多少の疑問がのこり、インターネットが原因で、新しく起きる心理的な影響に追随出来るかは、やはりネット研究者との連携プレイが重要であろう。

  さて、1年前の朝日新聞2000年4月7日朝刊では、『今から3年後の2003年には、インターネット接続料金の定額制の浸透などにより、我が国の家庭でのインターネット普及率は60%に達し、アメリカとほぼ肩を並べるという普及率予測が、4月に情報通信総合研究所から発表された』と記されていました。しかし、その報道から1年後の現在、携帯電話の普及や、インターネット常時接続の低価格化により、すでに普及率は5000万人と言う数になっており、すでに人口比で50%に近くなってきました。

 我が国においては、通信費がアメリカに比べ高いことが、皮肉にもインターネット中毒を抑制しているとも考えられますが、定額制の浸透による多大な恩恵が得られると同時に、インターネット中毒が、ユーザーに急速に罹患することも考えられるのは、市内通話とプロバイダ料金が定額制のアメリカを例にとれば明らかでしょう。今後、インターネットの利用率が高まるにつれて、私たちが考えていかなければならないことは、インターネットの技術面での発展を望むだけでなく、それらを利用するユーザー自身が自覚を持ってインターネットを利用することです。インターネットに耽溺し、仮想空間に活路を見出すか、インターネットを実生活に活かすのか。魅力あるインターネットの世界と、現実世界とのつながりをあらためて考える必要があるように思えます。